元学科長が暴露!専門学校の闇(柔道整復師養成)

専門学校ってどんなとこ

こんにちは、ヘルサポの嶋田です。

はじめに

 私は長いこと、柔道整復師業界の教育者として働いてきました。いくつかの専門学校で専任教員や学科長、外部講師なんかをやらせてもらったり、実技試験で審査員をやらせてもらったりしていました。

 いろいろな専門学校をある程度知っているから言えることなのですが、今はどこの学校も大きく3のつキーワードのもとで学校が運営されていると感じます。

それは

「入学定員を充足させること」
「国家試験の合格率を上げること」
「退学者を減らすこと」

私が感じる限りではこの3つのキーワードが学校運営の根底にあると思います。

 理由

 柔道整復師業界の学校はほとんどが私学経営で、どこの学校も国からの補助金はほとんど支給されていない状態です。

 そうなると学校運営のためには収入を得なければなりません。その収入源は90%以上が学費になるのです。

 多くの学校では3年間の修学期間で平均300〜400万程度の学費を支払います。60名定員の学校の場合、60名全員が入学すると3年間で1億8000万円(300万の場合)の収入になるのです。これが、単純に定員が半分しかあつまらないと3年間で9000万円になります。

 この金額だけ聞くとものすごく儲かると感じる方も多いと思いますが、学校というところは人件費がものすごく高いです。

 専門的な先生を授業で毎回呼んで講義をしてもらったり、担任の先生がいたり、事務職員さんがいたりと月の人件費で数百万から大きな学校では数千万単位で人件費がかかります。

 ですので、定員を充足させることは死活問題となるのです。そうなると各学校は定員を充足するために他校との差別化を図ろうと必死になります。

 その差別化で最も注目されるのが国家試験の合格率です。「この学校に入学すれば確実に国家試験に合格できる」ってなれば入学の決め手になりますからね。

 ですので今はどこの学校も国家試験の合格率を高めるために必死になっています。国家試験専用の対策講義をしたり、勉強合宿をしたり、国家試験対策専門の講師を雇ったり、進学塾以上に深夜まで学生を拘束して勉強漬けにさせたりと。

 ほんと学校も必死です。

 そうなると当然学校の勉強についていけなくなる学生が現れたり、学校が嫌になってやめようとする学生も現れます。

 私の経験ですが20年近い教育経験で3年間、一人も学校をやめることなくクラス全員が卒業した記憶はありません。平均して1割から多いときで3~4割程度の学生がクラスからいなくなります。

 それでも学校は途中で辞められると学校のイメージが悪くなることと収入源が断たれるので必死になって止めようとします。

 ここまで話して何か気が付きませんか?

 そうなのです。

 すべては学校のためにやっていることなのです。

 学生の意志は関係なくとにかく学費を払ってもらい、

 国家試験のために問題慣れしてもらい、内容の理解よりも語呂合わせのように暗記した知識で1点でも多く点数を取ってもらうことに重点をおいているのです。

 学校は卒業後のことはあまり考えていないのです。

 本来であれば卒業後に正しい知識、技術で職業人、医療人としてやっていけるようにするのが専門学校の役割なのに現在はほとんどの学校で知識を詰め込み、意味も分からないで点数だけをとれるように教育しているのです。

 私はこのやり方に正直、嫌気がさしました。

 さらに現在の国家試験内容と実際の現場で必要とされる知識には大きな隔たりがあり、実際に国家試験の知識で役に立つ部分が半分のこりの半分ははっきり言って役に立たないというのが私の考えです。

 現在、この業界は100校近くの学校が全国にありますが、国家試験以外の内容を取り入れてより現場に近いことを教える学校も増えてきたと感じます。

 しかしそれは完全に学生目線で学生の将来のためにそうしてるのかというと疑問が残ります。

 内容をみてみるといい加減な内容であったり、希望者のみのセミナー的なものであったり、時間が短すぎるものであったりすることが多いです。

 これは単なる客寄せパンダにしか私には見えません。

 学生を集めるための見せかけのものですね。

 さらに酷い学校では、学生の就職率を上げてイメージをよくするために、整骨院や接骨院で働いた経験が一切ない事務員がイメージでけで学生に語り、懇意にしている整骨院の業者などに学生を紹介していたりもしています。

 整骨や接骨の業界は技術職で免許が必要な業界ですからせめて経験者か数年以上の研修などを体験した人が就職斡旋をするのであれば問題ないと思いますが未経験者が人から聞いた話のみで知った風に話されている場面も実際に目撃したことがあります。

 学生がとても不憫でなりませんでした。

 今回は専門学校時代のちょっとダークな部分をお話しました。

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