これから鍼灸師・柔道整復師を目指す方へ

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鍼灸師・柔道整復師を目指す全ての人へ

こんにちはヘルサポの嶋田です。

今回は、これから鍼灸師や柔道整復師になりたいと思っている方やすでに4月から養成学校への入学を決めている方へ向けてグロブを書いている。

まずは結論から・・・

やめとけ!

と、強く言いたい。

なぜ、そう思うのか、、、、

これから説明していこうと思う。 ちなみに私は、今年で48歳になる中年男性である。高校を卒業してすぐに柔道整復師の養成学校に入った業界歴30年のベテランである。しかも教育者として柔道整復師の養成にも20年近く関わってきた業界の深いところまで知り尽くした男のアドバイスとしてこのブログを読んで欲しい。

あなたはなぜ、鍼灸師や柔道整復師になりたいのですか?

「あなたは、なぜ鍼灸師や柔道整復師になりたのですか?」

この問に対しておそらくは、

骨院の先生に憧れた」「自分が怪我をして整骨院にお世話になったから」「鍼灸治療で痛みが楽になった」「スポーツトレーナーになりたい」「美容鍼灸が流行っているから」・・・

そんな感じの答えが返ってくるのでは思われる。あるいは「稼げそう」なんて考えの人もいるかもしれない。

中にはもっと違う答えの方もいるとは思うがそれは少数派と思われる。

私は養成学校の入学面接を20年近く行ってきたが、8割方この回答でした。

確かに志望動機としては、大きな問題はないと思う。

しかし、入学前に一度よく法律を確認して欲しい。

少しネットなどで調べれば、日本の医療法に対するサイトがいくつも見つかる。

まず、大前提として鍼灸師も柔道整復師も医療行為はできない。

これは日本では法律で医師以外の者は医療行為が認められていないからだ。

看護師さんもレントゲン技師さんも理学療法士さんも診療検査技師さんも皆例外なく医療行為はできない。医師の指示がなければ。

医師以外の国家資格取得者はあくまで医師の指示に従って医師の医療行為をサポートをする仕事なのだ。当然、鍼灸師にも柔道整復師にも医療行為は認められていない。
唯一の例外は歯科医師で歯科医師は歯科に関わることについては医療行為が認められている。

医療類似行為

医師以外は医療行為ができないと聞いても納得できない人も多いと思う。

なぜなら、鍼灸治療も整骨院での施術も医療行為のように見えるからである。

整骨院の先生が医療用語のような言葉を使って患者さんに説明したりしている姿もよく見受けられる。

一体これはどういうことか?

実は、鍼灸治療も柔道整復師の施術も「医療類似行為」と言って医療行為ではないのである。

医療類似行為という言葉は厚生労働省もしっかりと認定している。

乱暴に言ってしまえば、「医療のマネごと」である。

もっと言ってしまえば「国が認めた医療のマネごと資格」それが鍼灸師であり、柔道整復師である。

したがって、法律的な優位性や特権は医師に比べるとかなり低く、医療の極々一部を人体に危険が及ばない範囲であればやってもいいよ、という程度である。

したがって一歩間違えば重大な医療事故につながるような手術や投薬などは一切禁止されている。またレントゲン等の医学検査も禁止されている。当然、処方箋なども出すことはできない。

このように鍼灸師・柔道整復師は捉え方によっては医療系国家資格の中では極めて低ランクな資格と判断することもできる。

医師には絶対に勝てない

よく、鍼灸師や柔道整復師はこんなことを言う。

「病院で治らなかったものを私の施術で治した。」「医者が行う西洋医学では治らないものある」「病院では薬つけにされて危険だ」等の意見である。

確かに医師の中にも倫理観が欠如して悪質な医療過誤を行っている方もいるのかもしれない。そんな医師から救った鍼灸師や柔道整復師がいるかもしれない。。。。

しかし

多くの場合、医師が行う医療行為は膨大な科学的データを基に極めて冷静に治療行為を行っている。このデータの蓄積こそが、何百、何千、何万、何億人の命を救ってきたのである。だたし100%ではない。どうしてもイレギュラーや例外は存在する。これは時として冷たく、冷酷な印象として患者に伝わるかもしれない。

そこにつけ込んで、いかにも患者に寄り添った素振りを見せて患者からお金を巻き上げようとするのが鍼灸師や柔道整復師である。現代医療の盲点をついて危険を煽り、科学的根拠の乏しい医療類似行為を患者に進めるのである。

鍼灸師、柔道整復師の中にも現代医療を認め医師の立場を100%支持している方もいるとは思う。しかし少数派である。多くの鍼灸師や柔道整復師は利益を得るために程度に差はあるが多少とも医師の立場を否定して自分の鍼灸院や接骨院に通ってもうように仕向けるのである。

だが

医師もこの現状を黙って見ているわけでもない。

整形外科学会では毎年のように整骨院の誤診や不正、医療過誤を問題としていたり、鍼灸治療の保険適応に同意しない医師もかなり多い。

実は、鍼灸師や柔道整復師の医療過誤は医師に比べるとかなり多いと言われている。ただし大きなニュースになることは滅多にない。それは鍼灸師や柔道整復師が扱っている疾患は命に関わる重大な疾患である場合が少ないからである。医師の場合は手術の失敗など生命に直結する重大なインシデントが多いため少ない事例でもニュースになり重大に取り上げられることが多い。この差が一部の一般の方に医師嫌いや現代医療に恐怖を与え、ある意味では無意味で安全な鍼灸治療や柔道整復施術の信者になってしまうのである。

医師の揚げ足を取り続ける鍼灸師、柔道整復師。。。。

そんなかれらも自分が癌などの疾患にかかると医師に頼る。。。。。。

そう、鍼灸師も柔道整復師も本音では医師には及ばないことを理解しているのである。

儲からない鍼灸師、柔道整復師

現在、鍼灸師・柔道整復師を取り巻く最大の問題はなにか?

それは、儲からないことである。

現在、鍼灸師は12万人程度、柔道整復師は8万人程度の方が働いていると言われている。この数ははっきり言ってしまえば多すぎるのである。

しかも、医療の第一選択肢となる医師の数は約30万人います。

医師の場合30万人という数は鍼灸師、柔道整復師に比べると随分多いように感じますが、小児科から内科、耳鼻科、外科、心療内科・・・等々様々な医療分野を分担することを考えると、この数は決して多いとは言えないかもしれません。
それに比べて鍼灸師、柔道整復師が行える業務範囲は極めて限定的である。限られた業務範囲で12万人、8万人という数は極めて多いと言わざるを得ない。

簡単な話、鍼灸師も柔道整復師も医師のようにありとあらゆる疾患に対して治療行為ができるわけではないのです。

鍼灸師の場合は神経痛や五十肩のような限られた一部の慢性疾患のみ健康保険が適応、柔道整復師の場合は骨折、脱臼、打撲、捻挫等の原因のはっきりしている急性外傷のみ健康保険適応となっている。それら以外の身体の不調は鍼灸師も柔道整復師も保険適応が一切できないのである。したがって決められた業務範囲内で、限定される患者の取り合いをする必要があるのです。

はっきり言って鍼灸師も柔道整復師も飽和状態なのだ。

完全に供給需要を大きく上回っているのが今の現状である。

これでは、職業として鍼灸師も柔道整復師も成り立たない。。。。

鍼灸師、柔道整復師が儲けるためには

鍼灸師、柔道整復師が儲からないという私の話に違和感を覚える方もいるかもしれない。

「近所の整骨院の先生、いい生活をしている」「あそこの鍼灸院の先生、高級車に乗っている」そんな話を聞いたことがある人もいるからだ。

鍼灸師、柔道整復師が儲けるためにはいくつかの方法がある。

最もスタンダードな方法は柔道整復師が行う不正請求だ。柔道整復師は前項でも話した通り急性外傷で健康保険が適応になる。鍼灸師の場合は保険を適応させようとすると医師の同意が必要なのだが、柔道整復師の場合は捻挫や筋肉の損傷は医師の同意を必要としない。したがって「捻挫でないもの」「捻挫」と偽り無理やり健康保険を適応させるとができる。

不正の手口

怪我でも病気でもない単なる日常の疲れやストレスでマッサージを受けたいと思っている人がいるとしよう。

その場合通常、健康保険は病院でも適応できない。怪我でも病気でもないからだ。

普通は民間のリラクゼーションサロンに行き、60分5,000円とか10,000円の慰安的リラクゼーションの施術を受けるの一般的である。

しかし

接骨院ではそれを500円〜600円程度の低料金で行うことができるのである。強引に肩の捻挫や腰の捻挫と偽り健康保険を適応させてしまうのだ。「お客さん」を「患者さん」と呼び、怪我をしていると嘘の保険請求を行い、接骨院で堂々とマッサージを行うのである。当然その代金は保険料から賄われ、お客側は保険負担分だけ払えばよい。

そうすることで超低料金のマッサージサロンの完成である。到底、一般のリラクゼーションサロンは太刀打ちできない。

笑いが止まらないほど儲かるのである。

現在、この方法は行政や健康保険組合に完全にバレてしまい取締が厳しくなっている。それでも今もこの不正方法で儲けている柔道整復師は多いのだが。。。。

その他の方法

その他の方法はかなりのセンスが問われる。

そのセンスとは経営センスである。

最近の流行りは鍼灸師なら美容系、柔道整復師なら健康増進系のビジネスを展開している人が多い。

鍼灸師なら美容鍼、柔道整復師なら骨盤矯正やパーソナルトレーニングである。私も不正請求はしたくなかったのでこの方法を選んだ。

美容も健康増進の業界も競争は激しい。もともとエステサロンやトレーニングジム、保険を使わない整体院などは多く存在していたのだから当然である。

しかし鍼灸師も柔道整復師も医療系国家ライセンス取得者であるメリットを全面に出し、民間資格のエステシャンや整体師などを圧倒するのである。そして経営学を学び、マーケティング方法やブランディング方法、SNSの活用法を学び、経営学的に自らのお店を運営していくのである。

この方法は必ず上手く行くわけではない。経営センスが問われ運にも左右される。要は一般企業と何ら変わらないのである。

そしてなにより美容業界や健康増進業界で鍼灸師や柔道整復師が儲けるためには覚悟が必要である。

それはセラピストというよりは経営者に徹して、利益第一主義となりエビデンスの乏しい施術をあたかも神業のような施術と偽り、利用者を欺きながら、ただひたすらに利益を追求するのである。
それができる一部の鍼灸師・柔道整復師は経営が上手くいき何店舗もお店を経営し、多くの利益を手に入れることができる。実際にそんな鍼灸師、柔道整復師がいるのも事実である。ほんの一握りであるが。。。。。

しかし多くの鍼灸師、柔道整復師は経営が上手く行かずに苦しんでいる。なにを隠そう私もその一人である。

医療と経営

わざわざ、入学金や授業料が高い鍼灸や柔道整復の養成学校に通ってから一般企業と同等の経営努力を行うのは遠回りのような感じもする。それに鍼灸の学校も柔道整復の学校も経営学は正規カリキュラムには含まれていない。

もともと医療と経営は相反するものである。医療と利益追求は道徳的に受け入れが難しいからである。

一部の鍼灸師や柔道整復師の中には医療に対して真摯に向き合って本当に患者を救おうと努力している本物の治療家もいるかもしれないが、、、

それでも鍼灸師・柔道整復師になりますか?

ここまで話したことは、この業界の真実である。嘘偽りは何もない。

もし、それでも利益を追求したいならこの業界はビシネスとして面白いかもしれない。

しかし、医学を行いたいのであれば、医師を目指すべきである。医療を行えるのは医師だけなのだから。。。

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