スポーツ科学マスターが教える筋肉と疲労の関係

健康・ダイエット・スポーツ

今回は筋肉と疲労について

 こんにちは、ヘルサポの嶋田です!!

 今回は筋肉と疲労の関係についてお話します。少しだけ専門的なお話になりますが、現在セラピストやトレーナーとして活動している方には有意義なお話になりますので、ぜひお読みください!!
 また、一般の方でもなるべくわかり易くお話いたしますので興味がある方はぜひ最後までお読みください!!

筋肉について

 人体の運動器系で重要な働きを担う骨格筋組織は平均して体重の約40%~50%程度を占めるといわれています。


 また骨格筋は全身の関節運動や顔面の表情を作りだすためその数(起始から停止を一つとして計算)は多く大小左右対称のものを含め500個以上あります。

筋肉の特徴

 【筋組織は人体最大の組織であり、活動状況により代謝状況が大きく変化するのが特徴
※筋活動時と筋が安静にしている時のエネルギー消費量の差は数倍に及びます。
 《骨格筋は安静時、他の組織に比べて代謝率(エネルギー消費率)は低い。》

 実際に筋組織の安静代謝時Vo₂(酸素摂取量)は、1.5~2.0mlO₂/min/Kg程度であるが、身体活動(筋活動)によって骨格筋のVo₂は、150mlO₂/min/Kgになるといわれている。(安静時の100倍を超えると考えられています。
 ※骨格筋は筋活動によって大量の酸素を消費しはじめる。これは筋活動によって大量のエネルギー消費することを裏付けています。

筋組織タイプ

 骨格筋は筋細胞(線維)の性質上の違いから大きく3タイプに分かれています。

高パワーを発揮し瞬発性の収縮に優れたⅡb筋線維(MHCⅡx)

血管が発達し血流がよく持久力、抗疲労性に優れたⅠ型筋線維(SO)

Ⅱb筋線維とⅠ型筋線維の中間的特性があるⅡa筋線維(FOG)

※一般的にはⅡb筋線維を速筋(白筋)、Ⅰ型筋線維を遅筋(赤筋)、Ⅱa筋線維を中間筋と呼ぶこともあります。

Ⅰ型筋線維とⅡa筋線維、Ⅱb筋線維の違い

 全ての骨格筋組織にはⅠ型、Ⅱa、Ⅱb筋線維が一定の割合で含まれており一般的に呼吸筋や姿勢保持筋など長時間活動が必要な筋にはⅠ型筋線維の割合が多く瞬発的な動きの際に多用される筋(大腿直筋や腓腹筋など)はⅡb筋線維の割合が多いとされています。しかし、この割合には個人差があり、遺伝的にⅠ型筋線維の割合が多い人とⅡb筋線維の割合が多い人、Ⅱa筋線維の割合が多い人という具合に遺伝的特性があると考えられていますトレーニングによってこの割合は変化しないというのが一般的な考えであるが、Ⅱa筋線維とⅡb筋線維に関してはトレーニングによりその性質が変化すると考えられています。

※Ⅱa筋線維はトレーニングにより性質がⅡb筋線維に近づく(高負荷トレーニングにより)。
 Ⅱb筋線維はトレーニングにより性質がⅡa筋線維に近づく(持久系トレーニングにより)。
 Ⅰ型筋線維はトレーニングにより性質変化認められないと考えられています。
 《まだまだ研究か不十分な分野であるた今後、新しいトレーニング法や栄養の摂取法などにより明確に性質が変化する可能性もあります。》

Point

 現在、遺伝子検査にて自分の筋線維タイプを調べることが可能となっています。トレーナーはクライアント、特にアスリートに対する指導を行う場合は筋線維タイプをあらかじめ検査しておく方がクライアントの遺伝的特性を考慮したトレーニング内容を組むことが可能となりトレーニング効率がよくなると思われます。

筋疲労について

 疲労とは

 『過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態である。』と定義されています。

疲労の原因

・副交感神経機能の低下

・酸化ストレスの増大

・修復エネルギー産生の低下

・サイトカインによる炎症と神経伝達物質の抑制

などが疲労の原因と考えられています。

 また疲労は「中枢性疲労」(脳の疲労)と「抹消性疲労」(脳以外が原因の疲労)(※主に筋疲労)に分けることもできます。

筋疲労

では、抹消性疲労いわゆる筋疲労について述べていきます。

 じつは、筋疲労の原因には諸説あり、定まっている見解はないが一般的に言われている原因について解説します。

解糖系時に発生する乳酸生成プロセスにおいて細胞内のpHが低下し、筋細胞の活動を抑制する(乳酸アシドーシス)。※現在の認識では乳酸そのものは疲労物質ではないことに注意。

・エネルギー源であるグリコーゲンの枯渇

・ATPやクレアチンリン酸が分解過程で生じたリン酸によりカルシウムイオンの働きを阻害する。

・長時間負荷や高強度負荷により発生した過剰なフリーラジカルが原因となり神経細胞や筋細胞のpHが低下することによる。

・長時間の筋緊張が血管を圧迫し筋内の血液循環が悪くなる。

・最大酸素摂取量を上回る運動強度を強いられている状況。

 などが原因と言われています。

大まかに要約すると筋内のエネルギー不足などが起きて血流障害や筋内が酸性に傾くことで疲労感が感じると推測できます。

 したがって筋疲労は、Ⅰ型筋線維(SO)の割合が多い方のほうが疲労にしにくいと思われます。しかしⅠ型筋線維(SO)の割合は先天的に決められているので性質が似ているⅡa筋線維(FOG)の割合をランニングやウォーキングなどの持久系トレーニングで増やすことで疲労に強い身体を手に入れることができます。

  また現在、筋疲労からの回復について重要なことは、筋内の低下したpHを改善するために筋内血流を促進することが良いとされます。

 血流改善効果のあるマッサージやサウナ、ストレッチ、水中歩行などが疲労回復に効果的です。

さらに低下したpHに対して抗酸化食品を摂取することも疲労回復に効果的です。

おすすめの抗酸化食品です。

今回は疲労についてのお話でした。

お知らせ

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