スポーツ科学の専門家が教える「体力」とバカな事務長

その他

体力とは

 こんにちは、ヘルサポの嶋田です。

 今回は体力について説明します。

 日常的に使われる『体力』という用語、極めて抽象的にとらわれることが多い言葉ですね。
 

 「あなたは体力がある。」「体力がないからすぐに疲れる。」「基礎体力がたりない。」。。。。
 

 こんなこと言われたことありませんか?

 ではそもそも体力ってどんな意味があるのでしょうか?

 今回は体力について解説いたします。

体力の定義

実際に体力って????

広義の体力

あらゆる場面から「体力」という用語を総合的に判断すると体力とは…
 
 『生物が生きていくために必要な能力全般』
 
と定義することができます。またこの定義で述べている「能力全般」とは精神的要素や免疫力(防衛体力)も含めて考えています。(広義の体力)

 広い意味で体力って生き抜く力』みたいな意味があるのですね。

狭義の体力

 では運動学的、トレーニング学的に体力を考える場合はどうでしょうか。その場合、精神的要素を取り除いて体力を考えるのが一般的です。

スポーツや医学の専門家達の考えている、専門的な意味での体力は
         
 『身体運動あるいは生命活動を行うための身体的能力』
     
と定義しています。これを狭義の体力と呼んでいます。

専門家達は体力を物理運動や生理学的機能と考えているのですね。

体力の意味

 体力って広い意味では生命力そのもののことなんですね。それを専門家達は細分化して体力を考えるようにしているのですね。

 専門家は「運動能力としての体力」「精神要素としての体力」「肉体の免疫的な体力」をすべて分けて考えて、さらにそれらを細分化して捉えているのです。

 単に体力といっても生きていくために必要な要素はたくさんあるという事なんですね。

 人にはそれぞれ個性があります。これは、ひとえに「体力がある」といっても「メンタル的な強さ」なのか、「持久力」なのか「腕力」なのか人それぞれ違いうということなんですね。
 そして、今の自分に必要な体力要素は何なのかを突き止めて足りない体力要素を補ったり、もともと優れている体力要素を更に伸ばすことが体力を養う上で必要なことなんですね。

 

※体力要素は多岐にわたります。筋力や持久力などだけでなく、体型や柔軟性、免疫系、ストレス耐性なども広い意味では全て体力に含まれます。

体力要素とトレーニング

 体力要素が多岐にわたることはご理解いただけたと思います。

 では、体力を鍛える(トレーニング)するにはどうすればよいのでしょうか?

 各体力要素には相反するものや相乗効果が期待できるものなどいろいろな特徴を持っています。

 例えば、マラソンなどで必要な持久力をつけるためのトレーニングを行うとパワーやスピードの向上が期待できなくなってしまう。その逆でパワーを向上させるトレーニングを行うと持久力やスピードの向上は期待できない。このように体力要素には相反する関係性のものも存在します。

力↑    = 持久力↓・スピード↓ 
持久力↑  = 力↓・スピード↓   
スピード↑ = 力↓・持久力↓  

相乗効果としては体重(体型)を増やす(体を大きく)すること筋力やパワーが増します。
また持久系やパワー系、スピード系などのトレーニングをどのような形でもよいので適度に行えば免疫系が正常になることも知られています。しかし過度なトレーニングは免疫系と低下させることもわかっています。

 このように体力には相乗・相反の関係が存在するため、各体力要素と関係性を理解して体力向上のためのトレーニングを行うことが重要となります。

バカな事務長 

 ここで話は少し変わりますが・・・

 日本では戦後、体力神話のようなものが存在していました。それは、とにかく体を鍛えれば精神的にも成長する。そんな社会風潮です。現在、中高年の方は少なからず根性論の非科学的なトレーニングなどを経験しているのではないでしょうか?


 少し前の日本では厳しい環境が美徳とされ、厳しい環境で育った人は精神的にも成熟して立派な人間になれるという考え方がありました。厳しい練習環境で有名なスポーツ強豪校などの部員は皆、例外なく精神的に成熟していると捉えている方もいます。だから部員一人の不祥事が大々的に報道され部全体、学校全体の問題として取り上げられることが現在でも多々あります。

 はたして体力神話は本当なのでしょうか?

 答えはNOです。

 ここまで話した通り体力要素は多岐にわたります。その要素には体型や内蔵機能などのように自分ではどうにもできない遺伝的要因も多分に含みます。どんなに努力しても養うことが難しい体力要素もあるのです。
 だからこそ自分に合った体力要素を効率よく養うことが重要なのです。

 そして養った体力要素をどのように扱うかは自分次第です。その要素利用してスポーツを楽しむのも自由だし、その要素を利用して悪行を行うこともまた可能なのです。

 大切なことは養った体力要素は自分の個性であり、その個性を何か社会的の助けになることや誰かの為に使う人が増えれば豊かで平和な社会になる可能性が高くなるということです。

 厳しい環境にいるだけでは精神は成長しません。精神的要素のトレーニングは厳しい環境に身をおくことではなく本を読んだり様々な経験をすることで得られる「知識」を養うことです。様々な知識を手に入れることで精神が成長しどのような環境にも適応できる能力(精神力)が養われます。したがって精神的要素のトレーニングは知識を養うことが最も効果的なトレーニング法です。

バカな事務長

 以前、私が努めていたある学校の事務長さんが「健全なる精神は健全なる身体に宿る」といって自慢気に話していたのを今でも覚えています。
 皆さんもこの言葉を誰かに聞いたことがある人がいるのではないでしょうか?

 この言葉は古代ローマの詩人、デキムス・ユニウス・ユウェナリスの著作「風刺詩集」に登場した一説ですなのですが、実は正しく解釈されていないのです。

 正しくは「健全な精神が健全な身体の中にありますように、と願われるべきである」が正しい解釈なのです。

 健全な肉体すなわち、強く強靱な肉体を手に入れた人はその個性を健全に使って欲しいという願いを込めた言葉だったのです。この言葉からわかることは古代の時代から他者より優れた個性を手に入れている人は必ずしも善行にその力を使っていたわけではないようですね。

 話は事務長に戻りますが、学校法人の事務長という重要な役職についている教育関係者が誤った解釈でしかも、差別と偏見とも捉えられるような言葉を使うこと自体、私はとても許せませんでした。
 「健全な肉体」は誰もが手に入れられるものではありません。生まれつきの病気や遺伝的体質によって手に入れたくても入れられない人もいます。そのような人たちに対して侮辱するような発言に私には聞こえました。
 事務長の理論だと健全な肉体でない人たちは健全な精神を手に入れることはできないのだから。。。。。。

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